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糸魚川ユネスコ世界ジオパーク特集!【6】
2017/07/29
それでは、糸魚川ユネスコ世界ジオパーク特集!第6弾
【6.糸静線と塩の道(北部)ジオサイト】巨大断層に沿う塩の道
日本列島を東西に二分する糸魚川-静岡構造線(糸静線)は、フォッサマグナの西縁を境する大断層です。断層はほぼ姫川に沿いますが、根小屋-北小谷間は、姫川東の山間部を通ります。断層に沿って地すべりや地形的凹地が生じた結果、断層に沿ってなだらかな勾配の地形ができました。これらの低地を結んで、塩の道(国史跡)ができました。姫川は、土石流や洪水をたびたび起こす暴れ川であるため、道をつくるのは困難で危険だったからです。
越後からは海産物が、信州からはタバコや穀類が往来しました。道に沿うウトウと呼ばれる切り通しは、道の勾配をゆるく調整するために人工的につくられたものです。道標・茶屋跡などがあり、雑木林の中にかつての交易路の遺跡を見つけることができます。  フォッサマグナパークでは、糸静線の断層露頭や枕状溶岩が見学でき、フォッサマグナの生い立ちについて学習できます。

1)断層露頭(だんそうろとう)
フォッサマグナパークは、糸魚川-静岡構造線を人工的に露出させた断層見学公園です。断層破砕帯をはさんで、東側の約1600万年前の岩石(右手)と、西側の約4億年前の岩石(左手)が接しています。

2)塩の道(松本海道)
姫川は暴れ川だったため、渓谷に沿って道をつくるのは危険でした。そのため、山間地の断層に沿うなだらかな地形を結んで道がつくられました。当時の道はよく保存され、道標、石仏、茶屋跡などが残り「風景街道」にも登録されています。

3)枕状溶岩(まくらじょうようがん)
枕が積み重なったような模様がある溶岩で、水中で流れだした証拠となります。立体的には、チューブ状の溶岩が何本も重なったものです。枕状溶岩の上に重なる地層から、海にすむ二枚貝の化石が発見されており、当時は海底だったことがわかっています。

4)ウトウ
ウトウとは、塩の道の勾配をゆるやかにするために、人工的に削られたU字形の凹地です。大野のウトウは特に見事で、塩の道の名所となっています。

糸魚川世界ジオパークを巡った後は、ホテル國富アネックスの開放的な露天風呂で旅の疲れを癒していただき、レストラン『ラ・パレット』で地元五蔵の地酒とお料理を、ご堪能くださいませ。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。