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糸魚川ユネスコ世界ジオパーク特集!【2】
2017/07/25
それでは、糸魚川ユネスコ世界ジオパーク特集!第2弾
北アルプスが日本海に落ち込む断崖絶壁が約10Kmも続き、天下の険として知られる親不知。西と東をつなぐ北陸道は、明治時代までは波打ち際を通行しなければならない非常に危険な道でした。かつての旅人がうち寄せる大波から避難した「大懐」「大穴」など浸食地形が今でも残っています。

地質的に興味深いのは、親不知火山岩類と呼ばれる約1億年前の陸上の火山からの噴出物でできている地層に、ガーネットが見つかることです。

1)天険 親不知(おやしらず)
親不知海岸の断崖
 “親知らず 子はこの浦の 波枕
   越路の磯の あわと消えゆく”
源平の世、越後に移った平頼盛に会いに行く妻が、赤ん坊を波にさらわれ、その悲しみを詠んだものです。これが親不知の地名の由来といわれています。

2)親不知コミュニティロード
国道だった道を整備してできた遊歩道です。断崖の模型がある東屋やウェストン像、世代の異なる4つの道路を眺めながら、険しい崖に道を切り開いた昔の人たちの苦労をしのぶことができます。その苦労を今に伝える貴重な道として、1986(昭和61)年に「日本の道100選」に登録され、2007(平成19)年には「土木遺産」に認定されています。

3)勝山城址(かつやまじょうし)
昔、上杉景勝が築いたお城の跡です。標高328mの山頂からは旧北陸道が見え、親不知はもちろん、糸魚川や能生にあったお城まで見ることができました。戦国時代には、のろしをあげて連絡を取り合っていました。また、1585(天正13)年に、上杉景勝・直江兼続と豊臣秀吉・石田三成がここで会ったといわれています。

4)如砥如矢(とのごとくやのごとし)
コミュニティロードの岩壁に、1883(明治16)年の道路開通を祝って刻まれた「如砥如矢」の文字があります。「切り開かれた道が、砥石のように平らで矢のように真っ直ぐだ」という意味で、当時の人々の喜びが伝わってきます。

5)栂海新道起点(つがみしんどうきてん)
標高2,418mの朝日岳から0mの日本海を結ぶ、世界でも珍しい登山道の起点が、ここ親不知ジオサイトにあります。登山愛好家たちによって開拓されたこの登山道では、海岸から高山帯までの植物の移り変わりや、さまざまな高山植物に出会うことができます。